陥没乳頭と乳腺炎
毎年恒例乳腺炎の季節(前半)がやってまいりました
ご存じの方には相変わらずしつこいですが、乳腺炎の話題をお届けします<(_ _)>
おっぱいの相談を受けていると、実は意外と多い陥没乳頭・・・
日常生活では特になんの不便もなく
一緒に温泉にでもいかなければ、女性同士であっても他人に乳首を見られるようなことはないので
形がどうだろうと実質的には問題にならないのですが
人生で乳首の形が命運を左右する時期があるとすれば
それは産後に母乳をあげる時だと思います。
・・・ふつーに乳首について語ろうとしていますが
よく考えたら、合法的に複数の女性の乳首を見たり触ったりする職業って乳腺外科の医師か助産師か産科の看護師くらいですね
職業病というか、社会ではめっちゃイレギュラーだという感覚が抜けてました( ̄▽ ̄;)
気を付けよう・・・
気を取り直して
陥没乳頭でない方や男性などは
それの何がマズイの?という感覚かもしれませんが
そうである方とそうでない方で、
経験上、赤ちゃんの吸いやすさはだいぶ違います。
特に、妊娠中お手入れをまったくしていないと
(めんどくさかった、やり方を教えてもらえなかった、お腹が張って医者に止められたなど理由は様々)
めっちゃかたいことが多いです。
授乳に理想的な乳首のやわらかさは耳たぶ位と言われています。
陥没乳頭の方は乳首が短く、かたく、伸びないことが多いので
哺乳瓶の乳首(長い、やわらかい)より断然吸いにくい状態になります。
吸いにくいので赤ちゃんが直接飲めずに、母乳が残って乳腺炎になることがありますが
そういう時に「陥没乳頭なんで・・・」
と決めつけるのはちょっと違います。
その論理だと、世の陥没乳頭のママたちは全員乳腺炎にならなければいけませんよね。
そんなことはありません。
過去のブログでも触れていますが
乳腺炎は体全体の問題が胸に出ているにすぎず
たとえ飲みにくいおっぱいで飲み残しがあったとしても
体の水がきちんと流れていれば吸収・排泄されるようになっています。
それができないからこその乳腺炎なので
おっぱいのせいではないのです。
これは体全体を診るという概念がないと気づけませんでした。
私も整体を学ぶまではおっぱいにしか目が向いていませんでしたし、指導法ばかり追いかけていました。
でも、体全体をみるということを知ってから
体を整えると乳腺炎は改善するし、再発しにくくなるのは何度も経験しています。
だから、うちに定期的に通っているママは乳腺炎になりにくいし
乳腺炎になってしまって診せにくる方も、ほとんどが痛い思いをしておっぱいを搾ることなく解決します。
それこそが乳腺炎≠おっぱいの証拠ではないかと・・・
ちなみに、授乳を経験したり、体が整ってくることで陥没乳頭じゃなくなる方もいます。
整体を学び始めた頃、
産院の授乳指導中に鎖骨の調整を入れたら乳首が出てきて赤ちゃんが吸うようになった、
というのを目の当たりにして、
患者さんも驚いていましたが、多分私自身の方がもっと驚きました(笑)
ということは当然陥没乳頭でなくても、
乳首の伸びが悪いとかなかなかやわらかくならないという方も、
体を整えると変化する可能性が十分あるということです
なんにでも理由があるんだなあ・・・と、ちょっとだけ世の中の真理を悟ったような気がした一件でした( ̄▽ ̄;)
すこやかママのいえ
http://sukoyakamamanoie.com/
住所:〒322-0602
栃木県栃木市西方町金井1607-3
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まじめにヘルメット療法について語ってみる
最近ヘルメット療法について質問されることが増えてきたので
私なりの考えをまとめてみます。
あくまで現時点の考えなので、1年後には違うことを言っているかもしれません。
赤ちゃんの頭の変形や絶壁について調べると、ヒットすることがあると思います。
簡単に言うと、変形した頭にヘルメットをかぶせて、キレイな形にしていきます。
考え方としては歯の矯正をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
理想とする形になるように型を作って、その形に寄せていくという。
この話をしている時、知り合いが
「丸いスイカを四角に育てるのに似てるね」と言っていて
かくかくした頭を丸くしたいので、目指す形は逆方向ですが
上手いこと言うな~、と感心しました
昔は東京女子医大病院までいかないと受けることができなかったのと、
治療費が高額なのでそれなりにハードルの高いものでした。
最近では栃木県内でも受けることができるようになり、栃木県民には治療のハードルが少し下がったようですね。
ヘルメット療法のサイトを見ると、頭の変形がいかによくないか、ということが切々と描かれています💦
頭の形がきれいに越したことはないのは同感ですが
それが全てだとも思わないので、
あまり不安をあおるのもいかがなものか、というのが正直な感想です。
確かに
頭蓋骨は脳の入れ物なので、それが凹むと程度によって脳にも圧力がかかりますし
頭の形に左右差が出る変形だと、顔の正面と体の正面にずれが出て、自分の思った方向へまっすぐ進めなくなるということもありますので
変形しないならもちろんしない方がいいです。
前提として、
頭の形を整えるという目的だけなら現存する対処法としてヘルメット療法に勝るものを私は知りません。
ただし!
頭の形だけにとらわれすぎてしまうと、大事なことを見落としてしまいます。
そもそもヘルメット療法が必要なほど頭が変形している赤ちゃんは
頭のコリ、肩こり、お腹パンパン、反り返る、背ばいする、横抱きするとぴちぴち跳ねる、
授乳間隔が空きにくい、おならと一緒にかする程度のうんちがおむつにつく、眉間にしわ、
乳児湿疹・・・などなどたくさんの問題が一緒に起きています。
これは決して別の問題ではなく、大本をたどれば同じ原因であることが多いのですが・・・
ヘルメット療法をすることで、その問題がさらに助長されることもあります。
なぜかというと・・・
まずは、想像してみてください。
ヘルメット療法は、お風呂以外24時間ヘルメット着用が基本です。
もし、自分がお風呂以外のほぼ24時間かぶって生活するとしたら、それは快適ですか?
多分一晩で頭痛や肩こりを訴える人は少なくないと思います。
それが、数ヶ月続きます。
自分だったらどうでしょうか?
首座り前や、首が座ってまもまくの時期なら、たとえ軽量の素材であっても、自分の頭の重さが増えるので、支えるのが大変になります。
抱っこする人がそれを理解して支えてあげるのかどうか、
夜寝るときどうしたら首や方に負担がかからないか気遣ってあげられるかどうかで
生活の質が変わります。
ちなみに、ヘルメット療法をやっているいないに関わらず、頭の変形が気になる方は、まず頭皮をやわらかくしないと変化しにくいです。
頭蓋骨は頭皮に包まれています。
骨が膨らもうとしても、頭皮がかたいと膨らもうとする頭蓋骨を邪魔してしまい膨らむことはできません。
では、頭皮をやわらかくするにはどうしたらいいのか。
皮膚は1枚でつながっています。
体全体がやわらかくなるようにすることです。(柔軟性とは別物です)
つまり
結局は頭だけ、その部分だけではなく全体を見ることが大切なんです。
私がいいたいのは、目の前の、目につきやすい問題にとらわれて
他の大事なことを見落とさないでほしいということです。
頭が変形していない方がいいということは多分誰でもわかると思います。
でも、多少変形していても普通に生活している大人はいっぱいいます。
患者様でも「絶壁です」と自己申告される方は多いですし、
私自身も右後頭部がけっこうな絶壁です。
そのせいか、10代の頃はまっすぐ歩いているつもりで隣を歩く友人にどんどん寄って行ってしまったり、
脇にある障害物に気づかずにぶつかったりした過去があります(苦笑)
肩こりがあるのに自覚がなく、よく偏頭痛を起こしては痛み止めのお世話になったりもありました。
で、何が一番きつかったかというと、
偏頭痛でした。
他のことも、そりゃない方がいいに越したことないと思っていますが
普段が快適であることが一番です。
たまたま整体に出会って、頭の絶壁の影響を知り
自分が右絶壁であるとそこで知り
あれやこれやと試したり、勉強していくうちに右の絶壁はだいぶマシになりました。
もちろん、大人になってからの話です。
そして、自分が万年肩こりであることを自覚できるようになり
肩こりのないときがあるようになり
今は、ときどき肩がこる程度になりました。
ヘルメット療法どう思いますか?と質問されることは少なくありません。
結局はママが何を優先するかという話で
やるもやらないも自由だし、
どんな療法にもメリットとデメリットがあって、単純にいい悪いでは片付けられません。
だからこそ、全体を見て判断してほしいのです。
なので、なってもやらなくてもどっちでもいいと思うけど
どちらにせよ、それによって起きるデメリットの対策はしてね。
というようなことをお伝えしています。
頭のことで相談しているのに、体のコリの話をされて面食らうママも珍しくないです。
具体的な話をすると、ちゃんと聞いてくれます。
例えば
ヘルメット療法をやっていたら、頭はキレイになったけど・・・
うつ伏せで頭が上がらなくてはいはいしなかった
とか
反りかえりがずっと続いて、立ってもそるから後ろに転んで後頭部強打しちゃう
とか
派手に転んだ時に手が前に来なくて前歯折れちゃった
とか
ならないように・・・
ちなみにちゃんと気にかけてあげて、対策してあげれば全部防げます。
────と。
大切なのは
知っている(知ろうとする)こと、気にかけてあげること、ケアしてあげることです。
それは頭の形の話だけではなく、すべてにおいて言えることです。
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「知らない」が赤ちゃんの絶壁をつくり、そして悪化させる
前回、
赤ちゃんの絶壁は
1回作ってしまうと、戻すのに倍以上の時間を労力を必要とする
ということをちらっと書きました。
理由はいくつかあります。
まず、骨そのものの変形であること。
うまく収納しきれなかった分がはみ出している下半身太りなどとは違い、
外枠であり入れものでもある頭蓋骨の骨そのものが変形して凹んでしまっていると
並べたり、整理整頓しても簡単には変わりません。
パーツ(部品)そのものが変形していたら、それを修理するのは至難の業です。
もちろん、その部品を交換することもできません。
一度折り目をつけてしまった折り紙の折り目は目立たなくすることはできても、
完全に消すことはできません。
そのことを失念してはいけないのです。
ママの努力の度合いと方向がうまくかみ合えば、嘘みたいにキレイな頭になることも事実です。
でもそれは、「なおった」とか「元に戻った」のではなく、
変形がさらに変形してその形に「なった」のです。
それから、力がかかる方向が一方通行であること。
頭蓋骨に限らず、凹んだものを戻そうとしたら一番簡単なのは反対側から力を加えることだと思います。
でも、赤ちゃんの後頭部が凹んだからと言って反対側のおでこを力任せにつぶしても
間に脳など中身が入っているため、
思ったように力はかからず、骨は動きません。
その前に、虐待もいいところな乱暴な方法ですね。
生きている体は粘土や金属の細工ではありません。
あっちを押したらこっちが出てくる、というほど単純なつくりでもありません。
頭の変形の原因のほとんどが向き癖によるものであるため、
なおすなおさないの前に、
まずは凹んでいる場所にそれ以上力がかからないようにして、悪化を防ぐのが第一です。
そして、赤ちゃんの顔の向きを反対にできないこと。
多分これが一番の問題です。
片側ばかりを向いてしまい頭がへこんできたことに気づいているのに、
ママはどうにもできない。
そういう声はよく聞きます。
体の緊張や反り返りがひどくてできない場合もありますし
赤ちゃんの体の基本を知らないためにできない場合もあります。
いずれにせよ、どうにかしたいと思っていてもどうにもならず
指をくわえて見ているしかできないといった状況です。
変形してしまったものを、元の形に近づけるには、最低で変形にかかった時間と同じだけ、
通常は変形にかかった時間の倍以上を必要とすることがほとんどです。
そして、赤ちゃんの頭の絶壁は
早ければ、お腹の中でもうできていて、
生まれた瞬間に既にある子もいますし
よほど上手に新生児室で管理してくれる施設でなければ
程度の差はあっても一晩あれば向き癖や絶壁のきっかけはできています。
残念ながら、分娩施設で向き癖防止の管理はしてくれません。
さがせば素敵な施設はあるのかもしれませんが、私の生活圏内の施設でそのようなところはありません。
(ご存じの方があればぜひ教えてください<(_ _)>)
というわけで、退院の頃には大抵後頭部が凹んでいます(程度の差はあります)。
施設は気にしてくれない。
退院時にはもう頭は変形している。
これが私がずっと見ている現状です。
何が言いたいかというと
ママがどうにかするしかない
ということです。
とにかく頭をへこませないようにする
もしくは
ちょびっとへこんだけど、これ以上へこまないようにする
これが大事です。
そのためには
産前から対処法を知っておかなければいけません。
冗談じゃなく、産後は頭が働かなくなります
産んだ後のことは産んでから考えよう、なんて思っていると
ただでさえ生理的にぼーっとしやすい産後に
赤ちゃんのお世話と夜中の育児で睡眠不足と相まって
ボーっとしている間に、いろいろ悪化していきます。
4=5か月後にようやく自分を取り戻して、冷静に観察してみたらわが子の頭が絶壁だった!!
というのは、珍しくも何ともありません。
無知が状況を悪化させます。
もう産んじゃったよという人も、これから産むよという人も
知ったとき、気づいたときにどれくらいの反応速度で行動に移せるかで、その後がガラッと変わります。
知らなかったことは仕方のないことかもしれませんが、
知ろうとしなかったことは、反省した方がいいです。←これ本当。
偉そうに聞こえるかもしれませんが、
私も自分の育児に反省ばかりです
反省して、次は起こらないように、大事にならないように、いろんなことを知ろうとしているだけです。
皆さんよりも先にいっぱい失敗しているから、老婆心でアドバイスさせていただいています<(_ _)>
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なってから動くのか、ならないように動くのか
本年もよろしくお願いいたします。
新年を迎え2週間が経ちました。
日常生活に体は馴染んできましたでしょうか?
年明けは、クリスマスとお正月の食生活の変化のしわ寄せがしっかり出ている方や
連休で親戚に構われまくって心身がちょっとお疲れな赤ちゃんが多かったです。
まあ私の感覚としては、もはや風物詩のようなものです
イベントなどの非日常は、ワクワクさせてくれるものですが
同時に体に何かしらの負担をかけることも多いと感じます。
中学生の頃、毎日部活で身体を動かしているはずなのに
大会で気合を入れて試合すると翌日筋肉痛がきたり
楽しみにしていた旅行なのに、帰宅してみたらどっと疲れがやってきたり
いつもと違うテンションというのは、いつもよりエネルギーを使うものなんですねー。
うちの子供たちも冬休み中だらだらして過ごしていたので
3学期が始まって、疲れた顔をしています。
私は4日を超えて休むとだいたい体調を崩すので
自分の中で連休は3日までと、なんとなく決めています。
もともと何かしていないと落ち着かない種類の人間なこともありますが
いったん崩した生活をもとに戻すには、それ相応の期間が必要であることを
過去の自分の体験や周囲の方を見ているとひしひしと感じます。
だったら崩さないほうが労力要らないな、と思ったときに
・・・ん?
この感じ、何かと似てるな。
と思いました。
病気ももちろんそうです。
限界を超えないうちにしっかり休息すれば寝込む事態には陥らなかっただろうに
そこをスルーしたがゆえに、結果1週間寝込んでかえって大変なことになった、とかよくありますね。
痛みも・・・
ちょっとくらい、放っておけばそのうち何とかなるだろうと思っていたら、ある日突然動けなくなった、とか。
あとは、職業柄になりますが
妊婦さんの体重・体型とか
赤ちゃんの頭の絶壁とか、私的に本当に声を大にして言いたいです。
産後の体型戻し、という言葉を聞きますが
経験上、本気で戻りにくい部分は2人目出産以降の下っ腹だけで、
お尻や太腿はそれほど大変ではありません。
大変なのは、妊娠前からお尻や太腿がちょっと・・・と気にされていた方々です。
妊娠中に体型が崩れやすいのは事実です。
でも、崩れない人がいないわけではありません。
自慢でもなんでもなく、私自身、2人目の妊娠中は出産直前まで妊娠前のスリムジーンズがお腹以外普通に入りました。
先輩に教えてもらい、前ホックの部分をヘアゴムでつないで履いていました。
それは私が特別だからではなく、身体を整えていたからです。
妊娠中にお尻が大きくなるのも、結局ははみだしているだけです。
体調がよくないと、内臓が下垂して、同じく内臓である子宮ももれなく赤ちゃんごと下垂します。
骨盤の中に内臓や子宮が押し込まれれば、骨盤を内側から押し広げようとする力が働きます。
妊娠中はホルモンの影響で関節や靭帯がゆるくなりますので、そのまま広がってしまいます。
だから、ちゃんと理由があって、必要があってお尻が大きくなる、はみだしているのです。
はみ出す必要がなくなればお尻が大きくある理由はなくなり
あるべき状態になろうとします。
これを、妊娠中だから仕方ない、といって
広がるだけ広がりっぱなしにしているから、
産後に戻さなければ!と思うのであって
大して変化していなければ「戻す」必要もないわけです。
なってしまってからどうにかするのではなく、
ならないようにする、いわゆる「予防」の意識が大切です。
産後の体型戻しは、まだ時間をかければ割と変化するのでいいのですが
1回作ってしまうと、戻すのに倍以上の時間を労力を必要とするのが
赤ちゃんの頭の絶壁です
長くなるので続きは次回に・・・
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でべそとかえるっ腹
以前「カエルっ腹と飲みっぷり」の記事でかえるっ腹について書きましたが
かえる腹は、飲みっぷり以外にも影響があります。
タイトルにしてしまったので、みなさんもうお分かりだと思います( ̄▽ ̄;)
そうです、
でべそ
です。
生まれたばかりの赤ちゃんのでべそは
医学的には「臍ヘルニア」といいます
身体の中の一部が、あるべき場所から出てきてしまった状態を「ヘルニア」と言います。
つまり、臍ヘルニアとは、お腹に収まっているべきおへそがはみ出ていることをいい、
その状態を俗に「でべそ」と呼ぶのです。
でべそというと、ちょっと笑ってしまったり、「かわいい」なんて思うかもしれませんが
笑っていられるくらいならよし、重症になると見た目がかなりグロくなるので
親御さんの焦りは段違いです。
臨床的によくみられる状態としては、
1、腹直筋(いわゆる腹筋)が真ん中できちんとくっついておらずその隙間からおへそがはみ出してくる
2、泣くとめっちゃ出てくる
です。
泣いていなければ出ないこともありますが、泣いて出る時点ででべそか、またはでべそ予備軍です。
ちなみに、へその緒がまだついている時や、へその緒が取れたばかりの時は一時的にでべそに見えることがありますが、
数日~1か月で収まればでべそではありません。
ただ、近年の傾向として、母体が妊娠中に腹直筋離開(おへその上下に溝がある状態)がある方が
赤ちゃんのでべそ率が高いという感覚はあります。
腹筋が弱く、妊娠中で立つとお腹が前にどーんと出てしまう方は要注意ですね
そういう方は、それから腹筋などの筋トレをしても到底間に合いませんので
いわゆるさらしの腹帯で補助することをおススメしています。
腹帯も、簡単に装着できる市販品よりも、ただのさらしの方が効果的でメリットが多いので、当院ではさらしが一押しです。
実際に使ってみると、みなさん体感されておられます。
気になる方は当院で声をかけていただくか、
過去に学ばせていただいた吉田敦子先生の著書「べびいケアの本」をお読みいただくとイラスト付きで解説されています。
|
ちょっと話がそれましたね。
赤ちゃんのでべその基本的な治療としてはおへその出ているところに綿を丸めたものなどを漬物石のようにおいて固定する、
というのが一般的です。
ただし、これをしても平気で飛び出てしまう子がいます。
特徴としては
・反りかえりが強い
・かえるっ腹
・お腹が張っている
・おむつ替えの時に脚が突っ張ってやりにくい
・授乳時間があかずに欲しがる割に、あまり飲まない・・・を繰り返す
・小さな物音でもびくっとする
というのがよく見られます。
「カエルっ腹と飲みっぷり」の時に書いていますが、お腹の張り具合と飲みっぷりは関連があります。
そして、でべそのケアをしてもあまり効果が芳しくない場合にも、ちゃんと理由があります。
お腹が張っている(かえるっ腹)というのは、内側から押し出す力が強いということです。
内側からものすごい力で押し出されているものを、外から軽く抑えたところで抑えきれるはずがないですよね?
まずは内側から押し出す力をどうにかすることが先決です。
重症の場合を除くと、体の緊張状態を改善してあげるとウソのようにでべそが落ち着いてきます。
ただ、伸びた皮膚やおへそ周りの隙間はすぐには戻らないので、
時間をかけたり、それまでやっていたケア方法を継続する必要があることは珍しくありません。
目立つところに目が行きがちですが、
全体的に見てあげるように心がけると、今まで見えなかったことが見えるようになります。
今回はでべそ側からフォーカスしてみましたが
その原因や悪化させる要因は体の緊張だとわかると
もっと違うものに気づけるようになるのではないかと思います。
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大型連休と首すわり前の赤ちゃん
お盆ですね。
お盆中はあいにくのお天気になりそうですし、地域によっては水害が心配です。
度々書いていることなので、何年もブログを読んでいる方には
「またか・・・」な話になるかもしれませんが
ターゲットとなる方はおそらく毎回初めてその情報に触れることになりますので
懲りずに書きたいと思います。
赤ちゃんにとって大型連休は、一緒に住んでいないじいちゃんばちゃんをはじめとする
親戚やパパママのお友達に面通しが行われる一大イベントです。
そして、連休明けに夜泣きやぐずぐず、抱っこしにくくなった・・・などの変化がでることが
とてもとても多いです(汗)
次に多いのが乳児健診の後なのですが、これはまた機会があったら書きたいと思います。
聞きたい方は、直接お尋ねください<(_ _)>
ここ最近はコロナの影響で遠方の帰省などは控えているかたもいるかもしれませんが
とにかく、普段接している人以外にたくさん会うチャンスです。
楽しく興奮する子、慣れない状況に不安定になる子など反応は様々ですが
イベント終了後は共通して上記のようなぐずぐずになる変化をする子が多いように感じます。
原因は環境の変化です。
育児書やネット情報でもきっと書いてあると思います。
赤ちゃんは環境の変化に敏感です、的な。
その環境の中でも特に影響が大きいのが、普段と違う人(複数)に抱っこされること、です。
赤ちゃんを見ると「わあ、かわいい、抱っこさせて~」となる親戚の面々。
それを「いやです!!」ときっぱりお断りできる人はよほどの強者です。
たとえ本心ではちょっといやだな・・・と思っていても、
「どうぞ・・・」とひきつった笑顔で渡してしまうものです
で、
そんな複数の抱っこしたい人々が、全員抱っこが上手だったら問題は起きないのですが・・・
100%が抱っこ上手であることの方がどう考えてもあり得ない話です。
抱っこ下手っぴな人が一人紛れているだけで、
当日~数日後に様子がおかしくなったり、抱っこしにくくなったり、おむつが替えにくくなったり、
なんてことは珍しくありません。
それは月齢が早い(生まれてからの日数が短い)ほど影響が出やすい傾向にあります。
なぜか。
首が座っているかどうかに左右されるからです。
首すわり前の赤ちゃんは自分の頭を一定の位置にキープすることができません。
抱っこする人がどんな姿勢にするかに完全に依存します。
頭の支えが苦手な人が抱っこすると、頭が後ろにがくんと落ちてしまい
そのまま時間が過ぎると負担がかかった首と肩が緊張します。
肩こりがだんだんエリアを広げるという経験がある方もいるかと思いますが
赤ちゃんでも同じことが起こり、部分的な緊張が時間をかけて広範囲に広がっていきます。
なので、コトが起きた瞬間に赤ちゃんが泣いて嫌がってくれればわかりやすいのですが
タイムラグがあってから嫌がりだすこともままあるため、
なんだかわからないけど機嫌が悪くなったということが起きるのです。
だったら首が座っていれば何をしても大丈夫かというと、そうでもなくて
成長発達に応じて耐えられることが増えていきますので
自分で立ったり座ったりをスムーズにできるようになるまでは
とりあえず意識的でも無意識でも、手荒に扱うことのないようにするのが無難です。
首すわりとともに勝手に解禁される「高い高い」、は非常によく体の緊張を作ります
というわけで、大型連休明けは調子を崩す赤ちゃんが増えますので
注意深く見てあげるといいと思います。
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